書籍『水中の小さな生き物けんさくブック』についてのQ&A
Q.動画,おもしろかったです。でも,どうしてラッパムシだけラッパムシの動画がないんですか?
A.ありがとうございます!
そしてすみません。ぎりぎりまで探したのですが,ラッパムシはついに動画を撮影することができませんでした。ミドリラッパムシはラッパムシと色以外見た目がほとんど一緒なので,やむなくミドリラッパムシの動画をのせたしだいです。
ただ,これからもラッパムシは探してゆくので,また動画を撮影できたらこのwebサイトかFacebookで紹介しますので,ぜひチェックしてください。(ラッパムシの動画や写真を撮影できたら,ぜひ送ってください!)
Q.かくし文字は,家のプリンターでも印刷できますか?
A.本文にかくされている「かくし文字」は,ミクロ(マイクロ)印刷とよばれる印刷技術を使って印刷されています。これはとくべつな印刷機を使わないと文字として印刷できないので,おうちにあるプリンターではむずかしいかもしれません……。
Q.ミクロ印刷は,ほかにはどんなところに使われているの?
A.身の回りのものだと,お札や,ほかにも洋服のタグ(新品のお洋服についているねだんやブランドの名前が書かれたふだ)などにも使われているようです。コピー製品と区別するためだとか。すごいですね。
機会があったらぜひ見てみてください。
+小話
『水中の小さなけんさくブック』を制作する際,まずは「どの生き物をのせるか」が大きな議題でした。そこで,「全国を通して本当によく見られる水中の小さな生き物(=微生物)は何か」ということを調べるために,全国の小・中学校の先生方にアンケートを行いました。
これはそのアンケートの質問事項の一つで,「微生物の授業をする際,困ったこと,おもしろかったこと,思い出,おすすめの採集法などあったら教えてください」という問にご回答いただいたものです。
残念ながら本文には掲載できなかったのですが,とてもイキイキとし,たのしいお話ばかりだったので,ここで紹介させていただきます。
ご回答くださったみなさま,本当にありがとうございました。
(※ご回答はすべて,2013年7月〜9月にいただいたものです)
●稲を育てるとき,一緒にメダカを育てると水中の微生物がいなくなると聞きました。本当!?(東京・小5・H.T)
●理科室に「水をいれるとミジンコが発生します」と書かれた謎の発泡スチロールの箱があり,水を入れると本当にミジンコが発生した。箱のなかには土が入っていた。(大阪・小学校理科専科・S.H)
●小田原市(東京)には,童謡のメダカの学校が本当にある。(東京・小5・H.A)
●月の満ち欠けの勉強をしたあとのこと。授業でミカヅキモを発見した子どもが,「これミカヅキじゃない,カゲン(下弦)ヅキモだ!」「こっちはジョウゲン(上弦)だ!」と大騒ぎ(笑)(東京・小5・H.A)
●子どもたちと顕微鏡で「ミカヅキモ」の観察をしました。少し前に,授業で三日月と二十七日月の違いを知った子どもたち,向きの違いを気にするあまり「先生,これミカヅキモじゃなくて二十七日ヅキモ」だよと言っていました。すごい発言! 石狩平野の三日月湖を習った子どもたち,やはり「先生,この地図にあるのは向きが違う。三日月湖じゃなくて,27日月湖だよ」という子。更に「これは,上限の月湖だ。こちらは下限の月湖だ」と大さわぎでした。(東京・小5・H.A)
●採取した水は,コーヒーフィルターに通すことで微生物が密になります。(佐賀・小6・Y.Y)
●田植え後,1〜2週間後の田んぼの中は,微生物の宝庫。ミジンコは光に集まる習性があるらしく,夜,光を照らすと集まってくる。(岡山・小学校校長・H.T)
●うちの学校では,毎年プール掃除の前に「ヤゴ救出作戦」と称して虫取り網でヤゴをとりにいきます。(兵庫・小4・M.I)
●ミジンコを採取したことがなく,あこがれでしたが,転任した学校の池に大量発生しているのをみて嬉しかったです。子どもたちも大喜びで,スケッチも素晴らしい作品がたくさん出来ました。また,池のない学校では水の採取を宿題にすると良いです。2,3個は微生物がたくさん入っているいい水があります。(広島・中学・K.A)
●わらを切ったものをビーカーに入れて3ヶ月くらい日陰に放っておくと,ゾウリムシが大量発生します。水がひからびても,また水を入れて一ヶ月くらい放っておくとまた大量発生します。(広島・中学・K.A)
●近くの田んぼには,農薬や除草剤のせいか,微生物はおろかおたまじゃくしもおらず,水草すらはえていません。(長野・理科専科4年6年・H.K)
●滋賀県では5年生が琵琶湖フローティングスクールで湖上学習をします。そのときに必ずプランクトンを見る活動があるので,その前に結構大慌てで微生物の授業をします。(滋賀・小学校・K.M)
●授業でアメーバを見つけた女の子が,家に連れ帰ってペットとして飼いたいと持ち帰りました。ところが毎日観察していても生きているのかどうか分からない,エサも何をやったらいいのか分からないと困っていました。アメーバフィーバーは夏休みまでつづき,自由研究をしてきました。(長野・中学理科・T.K)